第2回公演 「深夜読本」の詳細

第2回公演の「深夜読本」詳細情報です。

日時

2006年9月27日(水)〜10月1日(日)
タイムテーブルはこちら

チケット料金

前売り:3,000円 当日:3,300円
※日時指定・全席自由

場所

中野劇場MOMO (劇場MOMOの地図はこちら)

作・演出

広瀬格

出演者

市川茂男
荻山博史
熊坂貢児
遊佐邦博
(以上smokers)

木戸雅美
坂根泰士(InnocentSphere)
田中精
永沼久美子
たにざわすみえ(InnocentSphere)
うさみともこ
小林美穂
目谷哲朗
橋本裕

タイムテーブル

開場は開演の30分前となります。
◆マークの付いた時間はスペシャルステージ!ご来場いただいた方にオリジナルグッズのプレゼントがあります!

9月27日 (水)
19:00〜
9月28日 (木)
19:00〜
9月29日 (金)
◆14:00〜 / 19:00〜
9月30日 (土)
14:00〜 / 19:00〜
10月1日 (日)
12:00〜 / 16:00〜
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「深夜読本」あらすじ

舞台は都内のどこかにあるという私設図書館。
その図書館にはすでに故人となった創設者の趣向により、ありとあらゆる小説が集められていた。知る人ぞ知る、物語の図書館である。残念ながら、今はそのことを知る人間は少ない。過去には多くの小説家、文豪がそこを利用し、物語を考え、ヒット作を生み出していた。ここで生み落とされた話の種子は、売れる。そのような噂が作家たちの間に飛び交ったものである。

しかしそれも、今となっては昔の話。創設者はもはや生きておらず、作家たちが訪れることもない。図書館はその機能を失い、喫茶店として維持されていた。ブックカフェと言えば聞こえもよいが、実態は近隣の会社に勤める会社員が逃避の場として利用するのが主であった。ちなみに、本を読みに来た客に珈琲を出すというのは創設者の趣味だった。午後に開店し、深夜になるまで営業するというのも、図書館時代からの伝統であった。本は夜に読むのが良い。創設者の言葉である。

この舞台は、そんなブックカフェに集う人々の物語である。

その日もいつものように、何人かの常連客が訪れていた。
仕事を抜け出して来た者や、仕事を持ち出して来た者、また、試験勉強をする者もいる。司書は彼らに珈琲を出す。彼らは常連であるが、お互い干渉しない。しかし、妙な連帯感もあった。そう、どことなく図書館の空気である。司書はそんな空気を気に入ってもいたが、反面大きな不満もあった。それは、彼らが誰一人として、小説を嗜まないことであった。さりげなく小説を薦めてみたりもするが、彼らは物語には興味を示さなかった。一人例外がいるのだが、その客は粗筋しか読まなかった。司書の男はちょっと悲しかった。

彼らには密かなお気に入りの女性客、アイドルがいた。
彼女がやってくると、煙草を吸うのを我慢した。ついに皆で協力して禁煙することにまでなった。もちろん司書もその女性客のことが好きだった。彼女が読書家だったからだ。

その日の彼女はいつもと少し様子が違っていた。気になるけど訊けない。常連客の間にえもいわれぬ一体感があった。彼女はたびたび席を離れ電話をしていた。そして、泣きながら戻ってきたりした。どうやら男となにかあったらしい。彼らはそう思った。

そして現れた奇妙な2人組によって、皆、物語に巻き込まれていくことになる。
2人は編集者であった。そして、彼女はベストセラー作家だという。
名前を聞けば確かに誰でも知っているような著名な作家である。
彼女には作家として重大な欠点があった。自分でストーリィを作り出すことができなかったのである。だが、出版社の用意したストーリィに満足できなかった彼女は、逃げ出してきたのだった。何が面白いのか、自分が何が書きたいのかわからなくなってしまっていたのだった。
「朝までに閃くものがなければ、もう書くことをやめる」天才的なベストセラー作家はそう決心した。

好きな女性を助けたい気持ちからか、原作者として富を得たい欲望からか、普段小説など読まない常連客たちを巻き込んで、お話作りという戦争が始まるのだった。

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